下町・すみだで焼菓子カフェを経営する末弘さんの学校選びと、学びで得たものとは。

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15 末弘麻里子さん [前編]

高校時代から「自分のお店を持ちたい」と考えていたという末弘さん。夢を叶えるまでのプロセスには、美大への入学やアルバイト、社会人など、さまざまな経験が活かされているとか。そんな末弘さん、どのような視点で学校を選んだのでしょうか?
|カフェへの憧れ|

くつろげる場所をつくりたくて。

―まず最初に、お店の名前の由来から教えてください

お店の名前『torinos』っていうのは、文字通り「鳥の巣」から。鳥がかわいくて好きだからっていうのもありますけど、訪れるお客さんにとって、ここが落ち着ける場所、くつろげる場所になってほしいという願いをこめて付けました。私、美大出身なので、絵を描いたりお菓子の型もオリジナルのイラストをもとにつくってもらったりしています。
 

 


―しかし、なんで美大を出てお菓子、なんですか?

高校生の頃から「独立して自分のお店を持ちたい」っていう夢があって。どうして持ちたいかと思ったかというと「人が集う場所を作りたかった」から。で、カフェいいなって。その当時はちょうどカフェブームだったので、ただただ憧れって感じでしたけど、「どうせカフェやるんだったら、自分で設計とかもできたらいいな」と思って美大の建築系学科に入ったんです。

 

―なかなか壮大な計画ですね(笑)。

そうですね、なかなかですよね。いま思えば別に専門学校でも良かったと思うんですけど、当時はその選択肢が思いつかなかったんで(笑)。でも、自分でカフェやるならこういうのやろう、みたいな計画とかをノートに書き留めてて、すっごい書き貯まってます。基本的に飽きっぽい性格なので、その時々でこんなのやりたい、あんなのやりたいっていうのは変わるんですけど、結局「人が集まる場所をつくりたい」っていうのだけは変わらなくて。カフェやるなら料理も必要だし、コーヒーのバリスタもお菓子もあるんですけど、そのなかでお菓子をメインに選んだのは、昔からつくっていたから。バナナケーキとかシュークリームとか、普通のものですけど、趣味でいろいろつくってました。それを学校に持って行って、友だちに配ったりしていました。
 

|夜間部を選んだ理由|

自費で学費を稼いで通いたかった。

―そこからどういう流れで?

美大を卒業した後、まずは「正社員で仕事をしてお金を稼がなきゃ」って思って、会社に入りました。周囲はみんな建築系に行きましたけど、私はカフェを出すっていう目標があったんで、そこにこだわりはなくて。でも、カフェを出すなら「もうちょっとちゃんと勉強しないとダメだな」って思いまして、お菓子を学べる専門学校に行こうと。一度大学に行ってだいぶ親に負担をかけていたので、また学校に入るのであれば、自分で学費を稼いで通いたかったので、昼間はアルバイトしながら通える夜間部のある学校を探しました。
 


 

―東京製菓学校を選んだ理由は?

ええと、どうやって行きついたんだっけ(苦笑)。

たぶん最初はネットで検索したと思います。「製菓学校」「夜間」とかで調べたのかな。それで出てきたのが東京製菓学校とあと数校。Webサイトを見て、東京製菓学校が一番歴史がありそうだし、ちゃんとしてそうだなと思ったのは覚えてます。学校には、もう入学の締め切りが迫ってる時期でしたが見学に行きました。とにかく「いま行かないともうこの後見る時間ないな」っていうタイミングで。見に行ったときは入学することはほとんど決めてたので、最終確認というか。まあ、雰囲気だけでも見たいなっていうことで。
 

|東京製菓学校の思い出|

「来ると元気になれる」場所でした。

―学校生活はどうでした?

楽しかったです。とにかく製菓の技術を勉強したくて入ったから、実習がすごく多かったし、全部の授業が身になったなと。あと、クラスメートとすごく仲が良かったんですよね。うちの班は大学に通いながらのダブルスクールって形で通ってる学生の子が多くて。毎日昼間はバイトとか大学の授業があって「今日疲れた、無理だ」って思ってても、学校行くとすごい楽しくて、みんな「来ると元気になれるよね」って言ってましたね。
 


おかしな言い方ですけど、先生ともすごく仲良くさせていただいて(笑)。いまは頻繁に会ったりはできないですけど、Facebookで繋がってたりとか。また、ジャパンケーキショーで学校が出しているブースに顔出して近況報告したりとかもありますね。




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